糖質は私たちの日常のエネルギー源として欠かせない存在ですが、過剰に摂取すると健康リスクが高まる場合もあります。では、1日にどれくらいの糖質を摂取すべきなのでしょうか?年齢や性別によって適切な糖質摂取量は異なるのが現実です。
本記事では、年齢別・男女別での1日の糖質摂取量の目安を明確にし、糖質の摂取に関する注意点や糖質制限ダイエットのポイントも合わせてご紹介します。
1日に必要な糖質摂取量の目安とは
糖質の摂取量は明確には定められていません。日本人の食事摂取基準2020年版において定められているのは、糖質と食物繊維を合わせた炭水化物としての量です。
炭水化物の1日に必要な摂取量を見てみると、男女、年齢関係なくエネルギー量の50〜65%が目標量と定められています。しかし食物繊維はほとんどエネルギーにならないので、糖質量に近い値であると考えられるでしょう。
また食物繊維は、エネルギーにならないとはいえ、摂取したほうが良いため以下の目標量が定められています。
▼食物繊維の食事摂取基準(g/日)
年齢 | 女性 | 男性 |
18〜64歳 | 18以上 | 21以上 |
65歳以上 | 17以上 | 20以上 |
※厚生労働省|食事摂取基準2020年版より
【年齢別】女性に必要な糖質摂取量の目安
上記を踏まえて、女性に必要な糖質摂取量の目安を年齢別に、エネルギー量と食物繊維量から算出してみました。
▼食事摂取基準2020年版を参考にした数値
年齢 | エネルギー必要量
(kcal/日) |
炭水化物量
(kcal/日) |
炭水化物量
(g/日) |
糖質量
(g/日) |
18〜29歳 | 2,000 | 1,000〜1,300 | 250〜325 | 232〜307 |
30〜49歳 | 2,050 | 1,025〜1,333 | 256〜333 | 238〜315 |
50〜64歳 | 1,950 | 975〜1,268 | 244〜317 | 226〜299 |
65〜74歳 | 1,850 | 925〜1,203 | 231〜301 | 214〜284 |
※身体活動レベル2、炭水化物4kcal/gで算出
※厚生労働省|食事摂取基準2020年版より
【年齢別】男性に必要な糖質摂取量の目安
男性に必要な糖質摂取量も女性と同様に算出しました。
▼食事摂取基準2020年版を参考にした数値
年齢 | エネルギー必要量
(kcal/日) |
炭水化物量
(kcal/日) |
炭水化物量
(g/日) |
糖質量
(g/日) |
18〜29歳 | 2,650 | 1,325〜1,723 | 331〜431 | 310〜410 |
30〜49歳 | 2,700 | 1,350〜1,755 | 338〜439 | 317〜418 |
50〜64歳 | 2,600 | 1,300〜1,690 | 325〜423 | 304〜402 |
65〜74歳 | 2,400 | 1,200〜1,560 | 300〜390 | 280〜370 |
※身体活動レベル2、炭水化物4kcal/gで算出
※厚生労働省|食事摂取基準2020年版より
糖質を摂り過ぎるとどうなるのか
糖質は主要なエネルギー源としての役割を果たしていますが、摂取量が過剰になると、余った分は内臓脂肪として蓄積されて生活習慣病や肥満の原因になります。
また一般的に糖質を摂ると血糖値が上がり、インスリンが分泌されて血糖値を下げるように働きます。糖質を過剰に摂取すると急激に血糖値が上昇してたくさんのインスリンが使われて、その状態が続くとインスリンの抵抗性を高める原因になり、効きが悪くなって、高血糖状態が続いてしまいます。この状態を糖尿病といいますが、糖質の過剰摂取は糖尿病につながる可能性があるのです。
糖質制限ダイエットをするなら糖質摂取は1日何グラムまで?
まず、人の体は10人いれば10人の体があり、個人差があることを念頭においてください。そのうえで糖質制限ダイエットをするなら、1日100〜150グラム程度と推奨されている場合が多いですが、明確な根拠はありません。糖質が不足すると集中力低下や疲労感をきたし、さらに悪化すると意識障害につながる可能性があるので、糖質を食べないのは避けましょう。
糖質制限ダイエットを成功させる人の3つの特徴
糖質制限ダイエットの成功者には共通の特徴や習慣が見られる場合が多いです。その3つの特徴を解説します。
1.1日の糖質摂取量を把握しバランスを摂る
糖質制限ダイエットの成功者は、朝、昼、夜ご飯はもちろん、おやつや飲み物など1日で口にするすべての糖質量を把握し、バランスを整えています。よく見落としがちなのが、コーヒーなどに入れるミルクや砂糖などです。果物もビタミンが含まれている点では栄養が摂れますが、糖質量も多く含まれていますので注意します。
実際のところダイエット成功には、糖質だけではなくたんぱく質やビタミン、ミネラルといった、他の栄養素のバランスも重要です。そのため、それらのバランスも含めて理解して、糖質量を調整している方が健康に痩せられています。
2.食品に含まれている糖質量を把握する
糖質は多くの食品に含まれていますが、糖質が含まれていると知らずに過剰摂取してしまう場合もあります。たとえば、しょうゆやケチャップなどの調味料や加工品です。しかし、ダイエット成功者は、食品ラベルの情報をチェックし、糖質を算出するアプリやツールを使ったり、自身で計算して、摂取する糖質量を常にチェックしています。
3.糖質のみにこだわらない
実際のところダイエット成功には、糖質だけではなくたんぱく質やビタミン、ミネラルといった、他の栄養素のバランスも重要です。また食事だけではなく、運動や睡眠も欠かせません。そのため、それらのバランスも含めて考えたうえで適度な糖質制限をすると、健康に痩せて維持できるのです。
1日に必要な糖質量は、個人差がある!
1日に必要な糖質の摂取量は、男性、女性、さらには年齢によって基準値は異なり、さらに個々によっても異なります。糖質は過剰に摂取すると肥満や糖尿病につながるリスクがあり、不足すると集中力低下につながるリスクがあるので、適度な摂取が重要です。
一方で、糖質制限ダイエットを成功させるためには、食事、運動、睡眠のバランスや食事のなかでも糖質を含めた栄養素のバランスを心がける必要があります。ダイエットは一時的なものではなく、日々の生活の中での継続が大切です。正しい知識を持ち、健康的な糖質制限ダイエットを楽しみましょう!
糖質制限ダイエットをゆるく続けたい方は
無理をせず糖質制限ダイエットを続けたい方には、パーソナルジムRITA-STYLE監修のオリジナル商品がおすすめです。低糖質パンで糖質の量を減らし、またたんぱく質補給をしたい場合には手軽に摂れるプロテインがあります。どちらも種類があるので、気分に合わせて味わいを変えられるのも嬉しい魅力です。
Q&A
Q.糖質制限ダイエット中は果物は食べてもいいですか?
A.果物はビタミンやミネラルが含まれているので健康に良い食品ですが、糖質も多く含まれているので、量には気をつけましょう。
Q.糖質制限ダイエット中でも、アルコールは飲んでも大丈夫ですか?
A.アルコールの種類によって糖質量は異なります。ビールやカクテルは糖質が高いので控えるべきですが、ウィスキーやウォッカなどの蒸留酒は糖質が少ないです。つまみや食事にも注意が必要です。