ダイエットは食事と運動のバランスが大切です。正しい知識を持って臨まないと、無理な運動をして途中で挫折してしまったり、極端な食事制限をしてリバウンドしてしまったりする可能性があります。
本記事では、ダイエットを成功させるために必要な摂取カロリー、消費カロリーの目安を男女別に紹介し、効率的に行えるダイエットのポイントを説明していきます。
健康的に痩せる!ダイエットの基本
ダイエットはもともと日常の食事を指す英語で、日本では食事の質や量を改善するという意味のほか、運動による減量で健康的に痩せる意味合いでも使われています。基本的に、摂取エネルギー(以下カロリー)よりも消費カロリーが上回ると体重は減少します。
ただ、摂取カロリー量が少なすぎても問題です。過度な食事制限をすると栄養が不足する場合もあり、便秘や肌荒れ、貧血などの体調不良やストレスの原因になり、たとえ痩せても健康を害してしまう可能性があります。
また、栄養が不足すると体は脂肪などを蓄えてカロリー消費を抑えようとするため、かえって痩せにくい体質になる場合もあります。
ダイエット中はたんぱく質を中心にビタミン、ミネラルなどバランスのよい食事を心がけ、ウォーキングや筋トレなどの適度な運動を取り入れるのが基本です。
男性に必要な一日のカロリー量
それでは、男性に必要な一日の摂取カロリーと消費カロリーをみていきましょう。体格・体質など個人差があるので、あくまでも目安として考えてください。
1.摂取カロリー
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、30歳〜49歳の成人男性(70kg)で、デスクワークが中心で散歩や自転車での移動など軽い身体活動がある方の場合、必要とする推定摂取カロリーは2,756kcalです。
1日の摂取カロリーについて詳細を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
2.消費カロリー
消費カロリーは、人が1日で消費するカロリーのことで、基礎代謝(約60%)、身体活動(約30%)、食事誘発性熱産生(約10%)の総量を差します。基礎代謝は生命維持活動、食事誘発性熱産生は食べるときに発生する熱量(カロリー)を指すものです。
消費カロリーや基礎代謝について掘り下げて知りたい方はこちらも参考にしてください。
【男女別】ダイエット成功に必要な一日の消費カロリーはどれくらい?
3.【例】一日に必要なカロリー量
それでは、一日に必要なカロリーがどのくらいになるのか計算してみましょう。まずは基礎代謝を求めます。基礎代謝量は「基礎代謝基準値 × 体重」で算出されます。
男性の基礎代謝基準値(kcal/kg体重/日)は18歳から20代は23.7、30~40代が22.5、50~60代が21.8です。そこに身体活動のレベルを掛け合わせると一日に必要なカロリー量が算出できます。
1.30歳会社員(70㎏)週3回筋トレ
基礎代謝量(1,575kcal)×身体活動レベル(高い:2.0)=3,150kcal
2. 40歳肉体労働者(65㎏)、運動なし
基礎代謝量(1,462.5kcal)×身体活動レベル(高い:2.0)=2,925kcal
3.55歳会社員(76㎏)、運動なし、通勤で徒歩20分
基礎代謝量(1,656.8kcal)×身体活動レベル(ふつう:1.75)=2,899kcal
女性に必要な一日のカロリー量
厚生労働省の食事摂取基準をもとに、今度は女性のカロリー量をみていきましょう。
1.摂取カロリー
30歳〜49歳の成人女性(50kg)のうち、デスクワークが中心で散歩や自転車での移動など軽い身体活動がある場合、必要とする推定摂取カロリーは約1,900kcalです。詳細は以下の記事を参考にしてください。
痩せたい女性の1日の摂取カロリーは?年代別のポイントもご紹介
2.消費カロリー
女性の基礎代謝基準値(kcal/kg体重/日)は18~29歳が22.1、30〜49歳が21.9、50歳以上が20.7です。
3.【例】一日に必要なカロリー量
一日に必要な基礎代謝量は男性のときと同様に「基礎代謝基準値 × 体重」、さらに身体活動のレベルを掛け合わせます。
1.20歳学生(55㎏)、週2回水泳運動あり
基礎代謝量(1,215kcal)×身体活動レベル(高い:2.0)=2,431kcal
2.32歳会社員(49㎏)、運動なし、リモートワーク
基礎代謝量(1,073kcal)×身体活動レベル(低い:1.50)=1,609kcal
3.45歳専業主婦(52㎏)、週3日30分のウォーキング
基礎代謝量(1,138.8kcal)×身体活動レベル(ふつう:1.75)=1,993kcal
ダイエットするならこのように目安となる数字を算出し、割り出した数値を超えないカロリーを摂取しましょう。
消費カロリーを無理なく増やす方法
健康的かつ効率的に体重を減らすには、身体活動や運動を無理のない範囲で継続的に行うのがポイントです。
通勤時間や買い物の時間を使って歩く、階段の上り下りをする、自転車を利用するなどが考えられます。また、テレビや動画を見ながら踏み台昇降や家事を行うのもカロリーを消費できます。
初心者でなければ、スクワット、ランジ、プッシュアップなど、消費カロリーの高い筋トレを行うのも有効です。さらに、ぬるめのお風呂でゆっくり温まりストレッチをするのも効果的です。その後の睡眠にもよい影響を与えます。
摂取カロリーを無理なく減らす方法
食事量を減らすとカロリーは低くなりますが、ストレスを感じやすくなります。それよりも、いつもの食生活を少し見直してみましょう。
たとえば、コーヒーや紅茶などは砂糖なしにしたり、サンドイッチはマヨネーズがなくても、サラダやチーズなどカロリーの低い食品を多めに挟むと満足感もアップしたりします。
外食でお肉を食べる場合は、カロリーの低いものを選ぶとよいでしょう。たとえばサーロインステーキ約1枚(150g)は690kcal、バジルチキン1皿(鶏もも肉120g)は281kcalです。※
食事は、よく噛んで食べましょう。一口ごとに箸を置くと、時間をかけて食べられます。
1人でダイエットを続けるのが難しい方は
ダイエットする場合は、摂取カロリーと消費カロリーを計算し、食事を改善しながら運動を取り入れていく必要がありますが、何から始めればよいか分からない、一人では続かないという場合はスポーツジムがおすすめです。
RITA-STYLEは、実績のある専門家がマンツーマンで指導してくれるパーソナルジムです。運動だけでなく食事サポートも行っており、短期間でも結果を出せるのでダイエットのモチベーションもアップします。初回無料カウンセリングも受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。
一日に必要なカロリー量を把握して、無理なくダイエット!
ダイエットは食事だけ、運動だけと偏らず、生活そのものを見直して痩せやすい体づくりを目指しましょう。一日に必要な摂取カロリーと消費カロリーの目安が分かれば、目標も立てやすくなり行動につながります。
ただし早く痩せたいと頑張っても、体は急な変化に対応できないので無理をせず時間をかけてダイエットしていきましょう。
【参考】
※文部科学省|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
Q&A
Q.痩せるためには有酸素運動と無酸素運動のどちらがよいですか?
A.有酸素運動は脂肪燃焼や体力づくりに、無酸素運動は筋肉肥大に効果があります。痩せるには有酸素運動が有効といえますが、痩せやすい体づくりは無酸素運動なので、どちらも組み合わせて行いましょう。
Q.ダイエット中、カロリーを減らすために甘い物は我慢しなければいけませんか?
A.食べるものとタイミングに注意すれば、甘い物を食べてもOKです。たとえば和菓子やカカオの多いチョコレートなど食物繊維を含むもの、フルーツ、ナッツ類などビタミンやミネラルを含むものを選ぶのがおすすめです。昼食後から3時頃までがおやつの最適な時間で、お茶などと一緒にゆっくり食べるようにしましょう。