「グルテンフリー」や「糖質オフ」「低糖質」「糖質制限」などの言葉がありますが、一体何が違うのでしょうか。この記事では、グルテンとその特性、グルテンフリーと糖質制限の違い、それぞれのメリットやデメリットを詳しく解説します。
グルテンとは
グルテンは、グリアジンとグルテニンという二つのたんぱく質から構成されています。これらが水と結合すると、独特の粘性を持つグルテンを形成し、もちもちした食感や弾力につながり美味しく仕上がるのです。
しかし、グルテンは一部の人にとってはアレルギーや感受性を引き起こす原因となります。グルテンの消化が困難なため、体内で不要な反応を起こしてしまうのです。
グルテンフリーとは
グルテンフリーとは、文字通り「グルテンを含まない」を意味する言葉で、本来はグルテン不耐症や小麦アレルギーの人の食事法を指します。
一方で、健康ブームに伴い、グルテンは腸に影響を与えるといった過剰な情報により、グルテン＝健康に悪いといったイメージがつき、健康な方でもグルテンフリーを意識する人が増えているのが現状です。
現在では、グルテンフリーのパスタやラーメンといった麺類やパン類などの商品が展開されています。メーカーによって味わいや価格が異なります。
グルテンフリーと糖質オフ・低糖質との違い
まずグルテンフリーは前述の通り、グルテンに対するアレルギーや感受性を持つ人々、またはグルテンの摂取で体調不良を感じる人々のための食事法として拡まりました。
一方、糖質オフ・低糖質は、糖質を含む全般を対象としており、いつもよりも糖質が少ないといった意味があります。
グルテンフリーと糖質制限との違い
グルテンフリーと糖質制限は、どちらも特定の成分の摂取を制限することを目的としていますが、その焦点となっている成分や背景にある理由は異なります。
グルテンフリーは、主に小麦などの穀物に含まれるたんぱく質からできる「グルテン」を使用しない食品や食生活を指します。一方、糖質制限は、摂取する糖質の総量を減らして糖尿病の予防や治療、またはダイエットを目的として行われる場合が多いです。
ちなみに、糖質オフや低糖質は食品に使用され、糖質制限はダイエットなどの食行動に使用されています。
グルテンフリーの3つのメリット
健康な方がグルテンフリーを行うメリットには何があるのでしょうか。3つご紹介します。
血糖値の急上昇を防げる可能性がある
グルテンフリーの食事法は、主にグルテンを含む小麦製品などの穀物の削減が基本です。糖質を含む食品を食べると血糖値が上昇するので、グルテンフリー生活を始めて糖質を食べる機会が減ると血糖値の上昇を緩やかにできる可能性が高まります。
ただし、米やコーン、芋類といったグルテンを含まないほかの穀物を食べる場合には血糖値は上昇します。そのためグルテンフリーにしたからといっても、食べるものによっては血糖値の変動はそこまで変わらない人もいるでしょう。
グルテンが原因の病気を防げる
グルテンが原因で発症するセリアック病やグルテン感受性を防げる可能性があります。グルテン感受性は、セリアック病ではないものの、グルテンの摂取によってさまざまな消化器系の症状や頭痛、関節痛などを示す状態をいいます。
人によっては体質改善につながる
上述したグルテン感受性によって不調を来していた方が、グルテンフリーの食事中に、症状が軽減するケースがあります。しかし、エビデンスがあるわけでもなく、個人の体質や健康状態に左右されるため、すべての人に同じ効果が得られるわけではありませんが、一部の人々にとっては非常に有益であるといえるでしょう。
グルテンフリーのデメリット
グルテンフリーの食事法にはデメリットも存在します。
栄養が偏る恐れがある
グルテンを含む食品、特に全粒穀物はビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素が含まれています。グルテンフリー生活を始めるとたとえばカリウム、カルシウム、ビタミンB1、ビタミンB2などの摂取不足が考えられるので、きのこ類や野菜類、海藻類、肉類などほかの食品で補う必要があります。
コストがかかる
グルテンフリー食品は、一般的な食品と比較すると製造過程で手間がかかるため、コストがかかってしまいます。コストとは価格面と時間面・労力面が考えられます。
まず、価格面では専門の原材料（小麦の代替原材料）や製造工程数の増加によって、結果として製品の価格も上昇するのです。
時間面・労力面では、店舗に置かれているグルテンフリーの商品は数量限定となっている場合が多く、専門店やオンラインショップの利用が必要になる可能性も多いでしょう。
ダイエットするなら、グルテンフリーか糖質制限のどっち？
ダイエットをするのであれば体に合って、無理なく続けられる方法を選びましょう。グルテンフリーは主にグルテンを含む小麦を使用した食品を意識して、体調管理を整える一方、糖質制限は糖質の摂取を控えて、脂肪の燃焼を促進する考え方に基づいています。
グルテンフリーを選ぶ場合には小麦などの穀物に含まれているビタミン、ミネラルを他の食材から補う点に注意します。糖質制限を選ぶ場合には、糖質を制限しすぎないで、同じく栄養バランスが崩れないように多種多様な食材を取り入れる点に気をつけましょう。
ダイエットには過度なグルテンフリー・糖質制限は不要！
グルテンフリーはセリアック病などの人に対する食事法が源ですが、現代では糖質制限と同様に、ダイエットや健康のために選ばれている食事法です。どちらも一長一短があるので、記事を参考にして、体と生活に合った方法を選びましょう。
食生活を継続するためには、心身ともに無理がなく、お財布にも無理がなく、自然と生活に馴染ませる必要があります。またダイエットは栄養バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動が基本のため、この3つを行ったうえで、グルテンフリーもしくは糖質制限を行うと効果的です。
ダイエットを無理なく続けたい方は
ダイエットが続かない方の特徴に、一気に生活を変えてしまう点があります。そんなときは、一気に変えるのではなくできるところから一つずつ変えて生活に慣らしていく方法がおすすめです。
たとえば、朝ごはんのパンを低糖質パンに変えてみる、夜ごはんは白ごはん2杯食べていたので1杯にしてプロテインを1杯飲んでみる（糖質をたんぱく質に置き換える）などです。RITA-STYLEでは、美味しいのに糖質が抑えられる低糖質ごちそうパンシリーズや5種類の異なるフレーバーで飽きないプロテインなどを展開しています。
効率的にダイエットを成功させるためにも、ぜひご活用ください。
Q&A
Q.グルテンフリーの食品はどこで購入できますか？
A.スーパーの健康食品コーナーや、専門のオーガニックショップ、オンラインショップなどで取り扱われています。
Q.糖質制限とグルテンフリーの両方を実践すると、より効果的ですか？
A.両方を実践することは可能ですが、個人の体質や目的に応じて適切な食事制限を選択することが重要です。両方を併用する場合は、十分な栄養摂取に注意しながら飲むことが推奨されます。
